成人の日の祝日はなぜ1月15日でなくなった?祝日はまだ必要?どう決まる?6月に祝日が無い理由は?

Yahooニュースによれば

自民党の有志議員でつくる「保守団結の会」は20日、党本部で会合を開き、全国各地の祭りや年中行事を保存・継承するため、行事の集中する小正月(こしょうがつ)の1月15日を休日にすることを求める決議をまとめた。

1月15日にあらたに祝日を作るのならば、もともとこの日に祝っていた「成人の日」を

この日に戻せばよいのでは?とか、祝日の多い日本に、特に一月にこれ以上祝日が必要なの?という気になり、祝日がどう決まるのか?増やすならなぜ祝日のない6月にしないのかなど調べてみました

 

成人の日の祝日はなぜ1月15日でなくなった?

「成人の日」については、もともと以下のような趣旨です。

 

成人の日は、国民の祝日に関する法律祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)第2条によれば「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ことを趣旨としている。この日には、各市町村で新成人を招いて成人式が行われる。(ただし、豪雪の影響や帰省しやすい時期等を考慮して大型連休中やお盆に行われる地方も多い)

 

成人の日は、1948年公布・施行の祝日法によって制定されました。

 

当初は小正月である1月15日に実施され1999年(平成11年)までは1月15日でしたが、ハッピーマンデー制度により、1月の第2月曜日があてられるようになりました。

 

成人の日を1月15日としたのは、この日が小正月であり、かつて元服の儀が小正月に行われていたことによるといわれている。

 

祝日はどう決まる?

そもそも祝日はどうやって決められているのでしょうか?

 

祝日は、「国民の祝日に関する法律」によりさだめられます。

 

国民の祝日に関する法律」の趣旨は以下の通りです。

 

国民の祝日」は、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)により、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために定められた「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」です。

 

国民の祝日に関する法律では、年間に計16の日が「国民の祝日」とされ、それぞれの日の趣旨が定められています。また、「国民の祝日」は、休日とされています

 

第3条

国民の祝日」は、休日とする。

2.「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。

3.その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

 

前述のように祝日は「国民の祝日に関する法律」という法律により決められます。

ただ、「建国記念の日」のみ例外です。細かいですが、根拠が「法律」ではなく「政令」で決められます。

 

政令」とは、憲法・法律を実施するために制定されるルール(憲法73条6号)のことです。

 

建国記念の日を定めた政令は以下の通りです。

 

建国記念の日となる日を定める政令(昭和41年政令第376号)

国民の祝日に関する法律第2条に規定する建国記念の日は、2月11日とする。

 

 

現在の祝日は?

令和5年(2023年)の祝日は以下の通りです。計16日が定められています。

出典:https://www8.cao.go.jp/

 

6月に祝日が無い理由は?

今回のニュースでは1月に新たに祝日を設けるとのこと。

それに対して、既に元旦や成人の日などの祝日が既にありなぜ、一月にさらに増やす?

増やすならなぜ現状祝日のない6月の方が良いのでは?との声がありました。

そこでなぜ6月に祝日が無いのか気になり調べてみました。

 

そもそも祝日が決まる経緯などについてですが、

 

祝日を定める祝日法は、戦後間もない昭和23年に制定された法律です。その前年には、日本国憲法が施行され、それまでの祝祭日についても再検討が必要とされました。国会では、「新憲法の趣旨に副(そ)うべきこと」等の観点から、約7か月にわたって検討が行われ、九つの祝日が選定されました。

 

国民の祝日」という名称としたことについては、国会での説明では、「従来は皇室の祭典が行われる日がいわゆる祭日で、国及び国民一般の恒例の祝い日がいわゆる祝日である」とされていたのに対し、「祝日の一本建てとし、しかも、それはほかならぬ国民の祝い日であるところから、わざわざ「国民の」という三字をかむらせまして、国民の祝日といたした次第であります」とされています。

 

祝日の当初の考えが、「従来は皇室の祭典が行われる日がいわゆる祭日」

ということもあり、祝日を設定するのにふさわしい日がなかったことがあげられるのではないかと思われます。

 

日本の祝日数は世界のなかでどれくらい?

これまで日本の祝日をご紹介してきましたが、

世界の祝日数はどれくらいで、日本の祝日数がどのくらいの位置なのかきになりますね。

 

日本の祝日数は世界三位なんだそうです。

働きすぎのイメージがあるのでこの結果は意外ですね。

祝日の元々の趣旨である、

「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるため」を

もう一度考え直してみた方がいいかもしれませんね。