意外と知らない機内食のコストや廃棄量
飛行機に乗ると提供されるサービスのひとつである機内食。
利用料金が安い航空会社では最初から有料のサービスですが、大手航空会社ではサービス内に含まれています。
飛行に乗る時間やそれぞれの人の利用形態にもよると思いますが、旅行の記念などに機内食が楽しみという旅行客も少なからずいるようです。
なかには機内食の量が足りないという方も?
そんな大手航空会社の機内食サービスについても機内食不要を選択できる動きが広がっているそうです。
目的はコスト削減や廃棄量削減によるSDGsへの対応なんだとか。
機内食なくすことによるコストがどれくらい変わるのか?現状どれくらいの廃棄量になっているのか?
調べてみましたのでご紹介しますね。
機内食のコストはどれくらい?
機内食のコストについてですが、搭乗クラスによって異なります。
ファーストクラスは1食当たり8,000円~1万円程度
ビジネスクラスが3,000円~4,000円程度。
エコノミーだと500円~1,000円程度
ただし、上級クラスの場合、実際にはもっとかかっていることになるようですが。
それぞれのクラスの機内食料金の通常の飲食時のイメージとしては、
ファーストクラスが高級レストラン、
ビジネスクラスが小じゃれた店でのお食事
エコノミーですとコスト重視のお店での食事という感じでしょうか
機内食をキャンセルすることにより削減できるコストはざっくりですが、
上述の一人当たりのコストに年間の搭乗者数とで計算できますよね。
2021年度の各航空会社の搭乗者数は、国内線でも2021年度で、
JALが約1624万人、ANAが約1523万人 なんだそうです。
仮にJALの全員がエコノミー利用と低めのコスト設定し、
その全員がキャンセルしたと計算した場合の削減コストが
500円✖1624万人=約80億円
仮にキャンセル率が1%としても
8,000万円のコスト削減となるようです。
飽くまでざっくりとした計算ですが確かにかなりの削減効果になりますね。
このくらいの年加売り上げの規模の会社もありそうですね。
機内食の廃棄量が驚きの量?
今現在の機内食の事前キャンセルが無い場合に実際キャンセルされ廃棄になる機内食の廃棄量がどれくらいになるのか気になりますよね?
航空会社が出す廃棄物の量は年間約500万トンで、その大半が食べ物なんだそうです。
この数字だけでもかなりの量ということがなんとなくわかります。
実際これがどくれいの規模かと言いますと、比較として世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量(2020年で年間約420万トン)で、その1.2倍に相当します。
また、この食品ロスを国民一人当たりに換算すると"お茶碗約1杯分(約113g)の食べもの"が毎日捨てられていることになるのです。
そう考えると物凄い量が捨てられてると実感できますよね。
機内食の不要な分はどうなる?
機内食の廃棄分については、この状態を改善する動きも一部あるようです。
オーストラリアのとある非営利団体ではブリスベン空港と協力し、毎年48万人分のファーストクラスの機内食を回収しているそうです。
そして、ボランティアスタッフが切に食事を必要としている人々に無償で届けるという。
1日に回収する重量は、400キログラムを超え、各チャリティー団体を介して分配しています。
日本では、ごみの捨て方やリサイクル等に関しては、法律などで徹底されている。食べ物を単に有機廃棄物とせずに、食料廃棄物という定義づけを行い、機内食なども無駄にしない基準を設け、可能な限りリサイクルを義務付けることも必要かもしれない。
機内食からの廃棄物への対応については各国の事情がありその事情に応じた方法が
考えられないといけないと思います。
食品廃棄物のリサイクル等に対する法律を状況に応じて適切に見直していくことや、そもそも廃棄量自体を見直す動きなどがこれから必要になっていくのかもしれませんね