サバ缶が消える?漁獲量や価格の推移や不漁の理由は?
サバ缶が消える?
手軽に食べられるサバ缶。色々な料理との組み合わせなどのアレンジも生み出され消費が拡大しました。
そんなサバ缶が消えるかも?というピンチが迫っているそうです。
というのも、水産食品会社では記録的な不漁を理由にサバ缶の一部の商品の出荷を停止したとのこと。
またある工場では、サバ缶に適した大きさのサバが揃わずサバ缶製造の日数が減少しているとのこと。
しかも漁獲量がいつ回復するかは読めない、今シーズンいっぱい少なくともサバの不漁が続く見込みとのことなのでいつまで続くか次第ではサバ缶がなかなか手に入らない、値上がりが起きたりする可能性も考えられますね。
一部店舗では既に手に入らない事態が発生しているところもあるようです。
サバの漁獲量の推移は?
サバ類漁獲量の経年変化
1970年代の年間漁獲量は、4,100t~13,000t、1980年代は1,600t~5,200tありました。
1990年以降は、1993年と1994年に1,000tを超える漁獲量があったが1995年以降500t以下に減少しました。
近年では200t以下の漁獲となっています。
サバの漁獲量推移:1960年~2010年頃まで
出典:https://www.fklab.fukui.fukui.jp/ss/gyogyou/
サバ缶の生産量や価格の推移は?
出典:https://osakana.suisankai.or.jp/wp/wp-content
サバ缶の生産量は漁獲量の影響からかあまり増えてないためか、価格は
基本的に上昇傾向にありますね。
サバの不漁の理由は?
今回のようなサバの不漁の原因は何なのでしょうか?
サバの不漁、漁獲量減少の原因として言われているのが、サバの未成魚を取り過ぎていること。
また「イワシの大群がサバを漁場から追い出している」ことなどが考えられるとのこと。
未成魚の取り過ぎですが、寿命が3年前後と短い、サンマやサケと異なり、サバは約10年と寿命が長い魚。
そのため売るのに適切な大きさになるまでに時間がかかります。
まだ売り場に並べることもできない未成魚をとりすぎ、そして食用にできない未成魚は養殖用の餌などに使われています。
そのため将来の成魚・漁獲量になる量が減ることになっています。
そのような状況に加えて、イワシとの関係もあるようです。
専門家によりますとイワシとサバが同じ場所に存在する場合、サバは深い場所に追いやられることになるそうです。
そのようなことが実験でも見られており、海の中でも同様のことが起きてるのではないかとのこと。
また、他の魚と同様に一時期減少していたイワシが最近増加傾向にあり、数年前と比較して約2倍前後増えてイワシの大群が生じていることがこのような状況を後押ししてる可能性も考えられるかもしれません。
イワシの増加の一因として挙げられているのが海の環境の変化、特に海温の変化の影響のようです。
寒冷期が適しているイワシは今までの温暖期から最近の寒冷期で増加傾向にあるようです。
そのためイワシの大群が生じるようになり、サバの存在するエリアが変わったのかもしれません